ジョヴァンニ・ルッキとは何者だったのか。一般的には「イタリアンスタイル弓の創始者」である。しかし、多くの人々が単なる「クレモナの楽弓作家」以上にジョヴァンニについて語る。ある者は、学者、研究者として記憶している。共通しているのは皆が彼を「マエストロ」として認めていることである。
彼は工房の教え子達に惜しげなく自分の秘密をさらけ出し、製作学校の生徒には時に大胆にその知識を伝えた。友人知人と自分の発見を分かち合い、第三者や自分自身の発展のために常にそれらを比較して更に豊かなものにした。「どれ、この秘密もみなに話してやらなくちゃな。」が口癖だった。
財団は、彼の教えのもと、我々息子達が記念碑として立ち上げたものだ。残された工房や楽弓のほか、彼の哲学、品質を追い求める熱意、そしてそれらを普及させる切なる願いを譲り受けた我々は、彼自身が思い巡らせたプロジェクトを現実の物にしつつ、父であると同時に師でもあった彼の仕事を引き継ぐことを決意した。
詳細を知りたい方 www.fondazionelucchi.it
ルッキ財団の最も重要なプロジェクトは、言うまでもなく楽弓・楽器製作のための私立学校開設への寄与であり、そのための奨学金運営である。